■格言集

「成功は次の成功を引き寄せる」という諺があります。この言葉の意味は「何か一つのことに成功すると、成功体験が自信となって、次の成功を引き寄せる」ということです。 　目標を達成するためには一歩一歩、着実に前進することが大切です。いきなり大きなことをやろうとすると、たいてい失敗します。 　そんなに大きなことでなくてもいいから、まず目の前の目標を達成し、成功体験の自信をつけてから先へ進むほうがいいと思います。 　目の前の目標を達成すると、心は次の目標に向かいます。仮に、次の目標が少し困難なことでも、成功の確率は高いはずです。 　どうしてかといいますと、「この前、頑張ったから成功した。あれだけのことができたのだから今度もきっと成功するさ」と前向きに考えるからです。前回の成功体験が、次の目標達成のエネルギーになっているわけです。 　それとは逆に初めから大きな目標に挑戦して失敗ばかりしている人がいます。これでは成功体験を味わうどころか、失敗体験ばかり味わってしまうことになります。 　前記した諺の逆になります。「失敗は次の失敗を引き寄せる」の法則通りになってしまうわけです。そのようなことがないよう、まず自分の手の届く目標からチャレンジしていくのがいいと思います。 　ところで、ここで話題が逆転しますが、「失敗は成功の母」という教訓があります。「失敗の意義」について考えてみましょう。 　今まで「成功」について述べてきましたが「成功」というのは物事の結果のことです。ほんとうは、成功するまでの過程には小さな「失敗」がいろいろあったはずです。 　さて、本題です。失敗の生かし方です。うまくいかなかった時、他人のせいにばかりしていると、その失敗の経験は生きてこないと思います。「この失敗は自分のやり方が間違っていたからだ」と考えれば、いろいろな反省ができます。同じ失敗を繰り返さないわけです。 　このように「失敗の原因は我にあり」と受け止めると、失敗の原因をなくすため一生懸命に努力します。だから、今度やる時にはうまくいきます。文字通り、「失敗は成功の母」という結果になるわけです。 　このことについて、松下幸之助氏は「経営のやり方に当を得れば必ず成功する。成功するためのポイントは、何といっても、"失敗の原因は我にあり"の姿勢に徹することである。そしてみずからの経営をきびしく吟味しつつ、なすべきをなしていくことである」と明言されています。